| 305cmの魅力 | 杉浦 弘一 |
| 8月にバスケットボール世界選手権大会(男子)が埼玉県を中心に行われました。日本は開催国枠で出場しましたが、残念ながら予選リーグ敗退でした。優勝はスペイン、2位ギリシャ、3位USAでした。長身選手が28m×15mのコートの中を駆け回り、激しくぶつかり合い、目の覚めるような鋭いパスを通し、豪快なダンクシュートを決める姿は迫力満点でした。一方、美しい弧を描いて放たれるロングシュートにはある種の芸術性も感じさせます。 バスケットボールは1891年12月21日、アメリカ合衆国マサチューセッツ州スプリングフィールドで生まれた競技です。当時国際YMCAトレーニングスクールで指導をしていたジェイムズ・A・ネイスミス教授により考案されました。当時は屋内スポーツがあまり発達しておらず、1)手で扱うが、手では隠しきれないボールでプレイすること、2)誰でも簡単にプレイできて、習いやすいこと、3)熟練するためには相当の努力工夫を要し、完成の域にはなかなか達しがたいこと、4)アメリカンフットボールのようなぶつかり合いを除き、屋内でプレイできること、という4つの基本原則を手がかりに考案されました。 バスケットボールが他のスポーツと異なる最大のポイントはシュートすべきゴールが10フィート(305cm)の高さにあることです。これは当時「雄鴨落とし」という遊びをヒントに、弧を描くようにボールを投げてシュートさせるために設定されました。以来この高さは変わりません。 現在では跳躍力を活かし、ゴールの上からボールをたたき込む「ダンクシュート」をする選手が多数います。世界の長身選手はもちろん、最近では日本でも試合中にダンクシュートをする選手が登場しています。しかし、試合中は2m以上の選手でもジャンプシュートなどが多く、ダンクシュートはそれだけ魅力的だといえます。 高いところにゴールがあるので長身選手が有利ですが、高いところにゴールがあるからこそ、小さい選手でも活躍できるロングシュートがあります。遠くからであれば長身選手の頭の上を美しい弧を描いてシュートする、これも魅力の一つです。この305cmという高さが、バスケットボールの魅力を増しているともいえます。 昨年日本初のプロリーグ「bjリーグ」が、来年からは「日本バスケットボール協会新リーグ」が発足します。サッカーがプロ化後、競技力が向上したように、バスケットボールもプロ化により世界に通じる競技力を獲得して欲しいものです。 |
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