チューブトレーニング
川本 和久
 チューブトレーニングとは、ゴム製のチューブなどを用いたレジスタンストレーニングのことをいいます。もともと医療の現場でのリハビリとして使用されていましたが、次第にスポーツトレーニングの分野でも取り入れられるようになりました。使用するチューブは、トレーニング用として市販されているものを使った方が安全です。劣化や損傷には十分注意して使用してください。
 チューブトレーニングの負荷は、ゴム張力に比例していきます。つまりゴムが伸ばされれば、大きな力がかかり、あまり伸ばされないと小さな力しかかからないということです。そのため自分の筋力の範囲内で安全に負荷のコントロールが可能という特徴があります。これが重いウエイトなどを用いたトレーニングとの大きな違いとなります。
 もうひとつの特徴として、運動のテンポに関係なく、チューブが伸びるほど負荷は直線的に増大するということです。ですから、チューブトレーニングでは、動作の速さはあまり問題ではないということです。速く動かすと効果がありそうですが、ゆっくりやっても効果は変わらないということです。ですから、若年層や中高年のレジスタンストレーニングには、運動のテンポにかかわらず負荷が決定でき、さまざまな方向から負荷をかけられるチューブトレーニングが勧められます。
 次に実施上の注意です。どんなトレーニングにもあてはまりますが、正しい姿勢で行うことが大切です。姿勢によって効く筋肉が違ってくるので、どこの筋肉に効いているか意識して行いましょう。 戻すときに急に力を抜くと、いきなり引っ張られて危険ですので、ゆっくりとチューブの張りを感じながら戻すようにします。
 呼吸は無理なく、普通に行いましょう。りきむと息を止めてしまいがちですが、呼吸をスムーズに行うことは、安全のためにとても大切なことです。
 実施回数ですが、つらいなと思ってから、2〜3回頑張ることができるくらいの回数がいいでしょう。短い休息を挟んで、3セットくらい実施しましょう。又、毎日行う必要はありません。1日おきで十分効果は現れます。ただし、最低でも1週間に1回は行いましょう。当然ですが、けがをしていたり、痛いところがあったり、体調の悪いときはトレ−ニングを中止します。
 最後に、チューブは伸びれば伸びるほど、負荷は強くなります。そのため、力を入れる局面が、実際の動作とずれる欠点があることだけは、理解しておきましょう。