| 「歩くための小道具その1」 | 佐藤 理 |
| 咲き始めた花々に元気づけられ,歩くことの楽しさがいっそう感じられるころとなりました。今回は歩くこと励まし,継続する力を支えてくれる小道具をとりあげます。 「四千万歩の男」,これは江戸時代,初めての日本地図作りのため全国を歩いて測量した伊能忠敬について,作家井上ひさしが著した本の題名です。当時測量で距離を測るため量程車という道具もあったそうですが,伊能らは歩測に頼ることにしたと伝えられています。 そこで最初に取り上げる小道具は,歩数計(商品名「万歩計」)です。単に歩数だけをカウントするだけものからどんどん進化して,歩いた時間,距離,消費カロリーの算出さらに何日分かの歩いた記録を保存し経過をグラフで表示するなどの機能を持つものまで登場しています。歩数や時間以外の値は,歩数に推定値を掛け合わせて算出しているものですから正確性が若干低くなるのは否めません。ですが同一人が同じ器械で測り,記録を比べたりする分には全く問題がありません。「万歩計」をつけて歩き,歩数,距離,消費カロリーをカウントします。これをノートに記録し,週や月単位で合計距離を集計する作業は,まるでマイレージポイントをため込んでいくような気分にさせてくれます。当然ですが積み上げた合計距離は景品など物に換えられるわけではありません。ですがそれにもまして健康増進というかけがいのないリターンを得ることとなるでしょう。 「四千万歩の男」伊能忠敬の全国測量行脚は五六歳の第一次測量(1800年)にはじまり,七二歳の第十次測量(1816年)まで足かけ十七年におよぶものでした。ちなみに四千万歩は,健康維持のために今日推奨されている一日一万歩を,休まず十一年間続けると達成できるものです。普通の速さで九十分歩くと約一万歩ですから,ひたすら継続することで誰にでも到達できる目標です。歩数を入れると東海道五十三次の道のり上に,今日はここまで到達したと示してくれるフリーソフトをみつけました。歩くことを続ける気持ちにさせてくれるこのような道具もあわせて使うことをおすすめします。 車での移動があたりまえとなっている今日、自らの足でなしとげるからだの移動は,生身の人間を基準とした距離感覚をあらためて呼び戻してくれるにちがいありません |
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