ジャンプ力をつける 川本 和久

  ジャンプ動作は、スポーツの場面でたくさん出てきます。まずは、純粋に跳躍高が大きいことを考えていくことにしましょう。
跳躍の踏み切り動作は股関節、膝関節、足関節を伸ばすことによって成り立っています。特に膝関節の伸展筋力と跳躍力は深い関係があります。この膝の伸展動作には、大腿四頭筋(大腿の前面の筋肉)が大きく働いています。
 ジャンプ力を高めるための筋力トレーニングは、バーベルを用いたスクワット動作が有効です。スクワットは、まず、ゆっくり膝を屈曲していき、膝関節の角度が90度くらいになった位置からできるだけ速く伸展する動作です。ここでは、最大筋力を増大させることを目標に置きます。そのためには、8〜10回程度の反復ができる重さがいいとされています。基礎的な筋力がついたら、次は、膝を少し速く屈曲して、反動をつけて伸展する(切り返し)動作を行います。これは、ゆっくりスクワット動作を行ったときに比べると、同じ重量でも脚に加わる力は、30%程増加します。重量は、少し軽めにセットします。
 膝を伸展させる筋力が同じでも、ジャンプ力に差が出ることがあります。これは、下肢の3関節の伸展時期がうまく一致しなかったり、沈み込み動作や腕の振り込み動作がうまく使えないためにおこります。ジャンプトレーニングは、やればやっただけの効果が認められるので、身体の使い方をトレーニングするかどうかで跳躍力は左右されます。そのため、筋力を向上させるとともに、ジャンプのトレーニングも取り入れる必要があります。
そこで、最後の仕上げは、プライオメトリクスです。ドロップジャンプとか、ボックスジャンプとも呼ばれ、ある高さから跳び下りた後、すぐに跳躍するというものです。瞬発的な力の発揮に効果があります。特に球技系の素早い動作でのジャンプ力向上には、有効だと考えられます。跳び下りる台の高さは、30〜40?程度です。最初は、膝を十分曲げて着地します。次に着地した後、上に跳び上がります。まずは、接地時間を長くして下さい。そして、徐々に接地時間を短くしていきます。ただし、膝の角度は、深いままです。足関節を固定して、緩衝動作をしないことがポイントです。だんだん台から跳び下りることと、跳び上がることに慣れてきたら、膝の角度を徐々に大きく(曲がりを少なく)します。
プライオメトリクスは、非常に強い負荷がかかるので、導入については、十分な基礎筋力をつけて、そしてあわてずに少しずつ行ってください。

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