プレッシャーコントロールその1 白石 豊
 試合や試験、わたしたちはこうした場面に立たされると、プレッシャーを感じて緊張してしまいがちです。そしてたいていは、実力の半分も出せないまま終わってしまいます。
 しかし、プレッシャーをうまくコントロールして、すばらしい成果を収めている人もいます。
 プレッシャーコントロールの第1ステップは、プレッシャーの正体を見極めるところから始まります。
 プレッシャーには、外からものと内からのものの二つがあります。
 外からのプレッシャーとは、次のようなものです。つまり、場所の違い、移動、施設の違い、天気、気温、交通機関の乱れ、ライバル、観衆などです。
 これに対して、内側から生じるプレッシャーとは、成功への期待、失敗不安、自信の欠如など、自分の心がつくり出すものです。
 この二通りのプレッシャーの中で、自分ではコントロールできないものがあります。外からのプレッシャーです。試合場や試験場は自分で選ぶことができません。暑さ、寒さ、雨、風などこうした自然現象もどうにもなりません。
 コントロールできないことにじたばたしても仕方がないのです。ところが、それができずに自滅していく人のなんと多いことでしょう。プロのレベルでさえ、「暑くて辛い」、「風が強くて嫌だ」と試合の始まる前から、ぶつぶつ文句を言う人がけっこういます。これでは勝敗は見えています。
 では、どうするか。プレッシャーを感じたら、これは外か内か、どちらのプレッシャーなのかをまず冷静に見極めます。そしてそれが外だとわかったら、素直に受け入れるのです。風が強いのも暑いのも、みんな同じなのですから。
 もしも、もっと勝利に近づきたかったら、こうしてみてください。ただ受け入れるだけではなく、もっと積極的にその状況を好きになろうとするのです。具体的には、「風が強くて嫌だ」から、まず「風が強いのはみんな一緒」、そしてさらに「この強風を利用してプレイしてやろう」といった具合です。
 目に見えないプレッシャーにただおびえるのではなく、まずこうしてその正体を見極めてみてください。「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」とは、まさにこのことです。
 次回は、自分の心がつくり出す内側からのプレッシャーについてご説明することにします。

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